仰向けで寝て、足を胸方向へ引き付けるレッグレイズの主な目的は、〈下腹部を鍛える〉というものです。
このレッグレイズで、「腰が反って、腰や太もも前面に効いてしまって、下腹部に効いた感じがない!」という声をSNSなどで見たり聞いたりします。
これはなぜなのか?
主な理由は2つあります。
1つは、〈強度設定が適切ではない〉こと、もう1つは〈下腹部筋に問題がある〉ということです。
【強度設定が適切ではない】
強度設定が適切でないと、適切なフォームが取れず、ほかの筋肉での代償が大きくなります。レッグレイズは骨格にも影響されるため、同じような体力レベルでも強度設定が異なることがあります。
足が長い
全く同じ筋肉量だとしても、足が相対的に長い方は、物理的に不利になります。強度が高くなってしまうため、腰が反りやすくなるのです。強度を落とす方法としては、〈足を下げる位置を低くし過ぎない〉〈膝を曲げておこなう〉そして後述しますが、〈完全な仰向けではなく、両肘をついた仰向け姿勢〉をとることで、強度を下げることができます。
足が重たい
同じ筋肉量、同じ体重でも、足が相対的に重たいという場合もレッグレイズには不利に働きます。
体脂肪だけでなく、筋肉が下肢にたくさんついていると、これも同じくテコの原理で難しくなります。
逆に言えば、〈足が短かい〉〈上半身が重たい〉場合には、レッグレイズがしやすい骨格と言えます。
【下腹部筋に問題がある】
下腹部筋に問題があるというこの意味は、主に〈下腹部筋が弱い〉ことと、〈下腹部筋が足や腰に対して動員が遅い〉と2つが主に挙げられます。
下腹部筋が弱い
普段デスクワークなど、座る時間が長いと、骨盤が後傾しやすくなり、腹筋のトーンが下がりやすくなります。
〈弱くなる→良い姿勢が取りにくい→猫背→さらに弱くなる〉という悪循環が出てきます。
そのほか、下腹部に体脂肪が多くついているケースでは、腹筋を使う感覚が得にくく、レッグレイズ時に腰や太もも筋で代償しやすくなります。
下腹部筋の動員不良
これは下腹部筋が弱くない場合にも多々あります。下腹部筋が働くよりも早く、太もも周りの筋肉が緊張しやすいのです。動員パターンを改善させるためには、筋トレ時はもちろん、日常生活動作でも腹筋を意識する、手や足を動かす前に腹筋に力を入れてカラダを動かす動作を無意識下でできるようにすることが必要となります。
本日は腰が反ってしまって、下腹部筋が効かない方に向けて書いてみました。
https://youtu.be/BXbsxLj-s8I
↑こちらに、レッグレイズ変法動画を載せています。
下腹部に効かせたい方は、参考にしてみてください。
くびれ美人代表 畑紀寿