アンチエイジングとボディメイクは、両方トレーニングが必要なのは同じですが、トレーニングの内容は異なります。
【アンチエイジングとは】
アンチエイジングとは、〈老化現象に対抗する〉ことを意味しているため、トレーニングプログラムは、老化が起こりやすい関節を目覚めさせ、時間当たりのトレーニング量を高めることがポイントになります。
アンチエイジングで意識するポイント
エイジングが起こりやすい部分は、股関節、背骨、肩甲骨周辺に出やすくなります。
股関節機能が衰え、膝や腰に負担がかかり、若い頃にはあまりなかった膝痛や腰痛が出てくるリスクが高まり、肩甲骨の動きが小さくなったり不良姿勢の影響から、肩関節に負担がかかり五十肩になる方もいます。
アンチエイジングプログラムでは、いきなり立って運動するのではなく、股関節、背骨、肩甲骨などの硬くなりやすい部位のストレッチ、インナーマッスルを鍛えて関節の動きをスムーズにすることをまずはおこなうとよいです。
機能が衰えやすい部分を先行してまずはメンテナンスしていくことが大切ということです。
トレーニングプログラム
上記の股関節、背骨、肩甲骨周辺のインナーマッスルトレーニング後は、大きな筋肉にもどんどん刺激を入れていきましょう。
デスクワークの方では特に衰えやすいのが下半身です。
アンチエイジングの基本型プログラムとしては、〈ウォーミングアップ(ストレッチ、インナーマッスルトレーニング)後→下半身トレーニング→上半身トレーニング→腹筋、腕など〉の流れがオススメですよ。
お尻、太もも前面、後面、内ももなど下半身の大きな筋肉から少し小さいふくらはぎの筋肉まで、スクワットやランジで負荷をかけていくことを意識してください。
上半身は、胸、背中、腰などをメインとして、腕は補助的に最後にトレーニングを入れていくとよいでしょう。
腹筋は始めに追い込み過ぎると、下半身トレーニングのスクワットやランジなど大きなトレーニングで、腹筋が疲労していて姿勢が崩れやすくなるため、最後に入れることをオススメします。
【ボディメイクとは】
ボディメイクとは、その名の通り〈カラダを作る〉ことです。
よくある目的では、〈足痩せ〉〈わき腹くびれ〉〈下腹部痩せ〉ですね。
今回は、〈足痩せ〉と〈くびれ〉を例にとってアンチエイジングプログラムとの違いを明確にしていきます。
足痩せ
足痩せは、太もも、ふくらはぎを細くしたいというお声です。
このお声の大多数のお客様で、太ももとふくらはぎの筋肉太りが見受けられるのです。
体幹、ヒップや股関節付け根の筋肉を機能的に使えず、不良姿勢や歩き方など日常生活動作でさえも、太ももやふくらはぎの筋肉を過剰に使い過ぎて太くなってしまっています。
この足痩せの場合、アンチエイジングプログラムのように下半身トレーニングをガンガンおこなってしまうと、既に筋肉がついている足の筋肉をさらに強化し太くしてしまう可能性が高いです。
「フィットネスジムで一生懸命、足のトレーニングしたのに全然痩せないんです!」と私の元に来られますが、そりゃそうですよね。
足の筋トレをし過ぎてはいけないのですから。
この足痩せだけを見ても、ボディメイクとアンチエイジングのプログラムが異なることは容易に分かりますね。
くびれ
くびれを作るボディメイクプログラムも、アンチエイジングのような全身強化トレーニングとは異なります。
くびれは、〈ウエストサイズを小さくヒップとの比率、胸から上との差を出すこと〉で、より強いくびれが出来ます。
ウエストサイズを落とすためには、体脂肪を落とすだけでなく、肋骨が外側に広がっているために、ウエストが太く見えている方も多々いらっしゃいます。
肋骨の広がりを減少させるトレーニングプログラム、背中の幅を出すトレーニング、ヒップのボリュームを出すプログラムが必要になります。
アンチエイジングのように、太ももやふくらはぎをガンガン鍛えて代謝を上げるプログラムとは異なります。
【まとめ】
アンチエイジングとボディメイクのプログラムを、例をとって書いていきました。
皆さん、いかがでしょうか?
どちらがよいというのではなく、目的によってプログラムはガラッと異なります。
もし、皆さんの現状のトレーニングで効果が出ていない場合、もしかしたら全く別のことをやっている可能性すらあります。
半年以上トレーニングしていて効果が出ていない方は、パーソナルトレーナーに相談してみることをオススメします。
くびれ美人代表 畑紀寿