猫背矯正~グッズを効果的に使います

猫背姿勢の要因としては、長時間のデスクワークなどの日常での不良姿勢が主にあげられます。

背は背骨でもこの赤い部分〈胸椎〉が丸まっています。この胸椎は首の骨である頸椎の下にある骨のことで、12個あります。
元々、この胸椎部分は後ろ側凸になっていて、丸まってはいるのですが、猫背姿勢の方では、理想的な彎曲よりも大きくなってしまっているのです。

【猫背と胸郭】

猫背矯正改善のためには、胸椎と関節をなす肋骨、肋骨と関節をなす胸骨のポジションも深く関わります。

↑この前面の胸の真ん中の骨が〈胸骨〉です。肋骨と関節になっているのが分かりますね。基本的に良い姿勢では、この写真のように、肋骨が床と水平方向に位置し、胸骨では下側が前に出るようなポジションにいます。

しかし、猫背姿勢の方では、胸椎が丸まっているだけでなく、肋骨が床に対して垂直方向に近づき、胸骨は下側が内臓方向に下がってくるのです。

猫背矯正では、この肋骨と胸骨、そして背骨の胸椎の3つを複合した〈胸郭〉のポジションを整えることが大切になります。

胸郭拡張エクササイズ

肋骨を床に平行になるように拡張させることを主な目的としています。肋骨に意識を持っていくことで、胸椎と胸骨のポジションも改善します。

↑まずは、このように仰向けになり、おへそのやや下を床方向に引っ込めるように、おなかに力を入れます。両手でおへそのやや下に手をおきましょう。この姿勢が開始姿勢となります。


↑おなかの力は入れたままで、鼻で息を吸いながら胸郭を拡張します。
感覚としては、〈胸、胸の横、背中〉全体に空気を入れて肋骨を前後左右に拡張するイメージです。
均等に拡張させるように意識してみてださい。
この呼吸を10回繰り返してみましょう。
呼吸運動前後の姿勢を比較すると、改善しているかどうかを評価できます。

ストレッチポールを使用した胸郭拡張

ご自宅にストレッチポールがある方では、先ほどのエクササイズを応用できます。

↑このように胸骨下端の裏側をストレッチポールの下側に当てて、仰向けに寝ます。
今度は腕を真横に伸ばしていきますが、おなかには力を入れておきます。腰が反りやすくなるので、腰に不安がある方では、先ほどのエクササイズを中心におこなってくださいね。

この状態で、前後左右、肋骨に均等に空気が入るように鼻で息を吸いましょう。
背中に空気が入りにくいですが、背中も拡張させる意識を持ちます。
10回ゆっくりと呼吸を繰り返していくと、胸が張れてきます。

ダンベルプルオーバー

上記の2つが比較的簡単にできるようになったら、プルオーバーを取り入れていきましょう。猫背矯正だけでなく、背中や胸、腕の筋肉も同時に鍛えることができます。

↑まずは、このように両手でダンベルを把持します。


↑腰を反り過ぎないように、おなかに力を入れて、鼻で息を吸いながらダンベルを床方向へ下げていきます。
この時、前後左右の肋骨を拡張させるイメージで、ダンベルを引き下げていきましょう。背中、胸、腕の筋肉が大きく伸びてきます。
肋骨を拡張させて、筋肉を大きく伸ばすことができたら、息を吐きながら開始姿勢に戻りましょう。
これを10回繰り返してください。

本日は、猫背矯正を目的としたエクササイズを自体重、ストレッチポールを用いたものでご紹介しました。
参考になれれば嬉しく思います。

くびれ美人代表 畑紀寿

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