パワーをつけるとスピードが遅くなるの真実

「パワーをつけるとスピードが遅くなる」「ウエイトトレーニングをして筋肉をつけてスピードが落ちた」ということを耳にします。

そもそもパワーとは、〈力×速度〉です。例えば、100M走るのではあれば、100Mを10秒で走る人と20秒かかる人では、前者が2倍の速度なので、体重が同じであればパワーは前者のほうがあることになりますね。そして、力は筋力で表します。

「パワーつけてスピードが落ちた、パワーつけたけどスピードが変わらない」というのは、「筋力がついて体重が増えて、その体重を動かすスピードが落ちた」ということでしょう。このパワーとは筋力のことなので、スピードが変わらないのであればパワーは増すはずです。

筋肉がついて体重が増えて、スピードが上がる選手もいます。落ちる選手もいます。変わらない選手もいます。
では、なぜ落ちるのか?

畑的には、その伸ばしたい動作パフォーマンスの技術不足、そして筋力を上げるトレーニングとのバランスが崩れているからです。

例えば、100mを速く走るためには、回転数(ピッチ)と1歩の距離(ストライド)がよくなればタイムが上がります。足の接地時間が短くなり、短いけど1歩の距離が長くなれば速く走れます。
足の接地のタイミング、接地した時にエネルギー消費をできるだけ小さくしつつ反発をもらえるかなどの技術を、筋力が高くなるトレーニング時にそこも強化しないといけません。

筋力を上げるトレーニングの特徴は、基本的に高重量で低速度になるため、上げたい動作パフォーマンスが高速度ならば高速度の神経系を筋肉に覚えさせる必要もあります。

技術を高くなった筋力に合わせること、速度を高くなった筋肉に協調性を出しながら無意識に使えるように鍛えることを並行していくことが大切です。

それができていない人が、スピードが落ちる結果を招いています。

くびれ美人代表 畑紀寿

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