肘や膝関節は、曲げ伸ばしが主な関節ですが、股関節と肩関節を丸が描けたり運動自由度が高い関節です。
そして、股関節は大腿骨頭が骨盤の受け皿(寛骨臼)に深くはまっていますが、肩関節は上腕骨頭が肩甲骨の受け皿に浅くはまっています。
肩関節は、5円玉の上に上腕骨頭が乗っかっているような構造で、骨の適合不良を靭帯や関節包、インナーマッスルで安定させているんです。
股関節脱臼は少ないですが、肩の脱臼が多いのは、その骨の構造的に肩のほうが不安定だからという理由が挙げられます。
この肩の不安定性は、背中のトレーニングの時にも影響を与えます。
↑このように背中を鍛えるために、肘を後方へ引いていく【ダンベルロウイング】という種目は有名ですが、上腕骨頭が前方へ抜けて肘を後ろへ引いていくという間違ったフォームを良く見かけます。
いわゆる、【巻き肩】になって肘を引いてしまうということなのですが、これでは背中の筋肉も効果的に動かせないだけでなく、上腕骨頭が肩甲骨の受け皿に対して前方へ抜けて、はまりが悪くなるため、肩の痛みを起こしやすくなるのです。
くびれ美人のパーソナルトレーニングでは、この上の写真のようにトレーナーが、お客様の上腕骨頭を適切なポジションに誘導して肘を引いてもらうため、肩を痛めにくくなります。
さらには、トレーナーがもう一方の手で背骨と肩甲骨の位置も正しい方向へ誘導しているため、背中もセルフトレーニングでおこなうよりも効いてきます。
肩関節は股関節よりも骨構造的に不安定なため、トレーニングの場合には注意が必要です。
くびれ美人代表 畑紀寿