スクワットのバリエーションで効かせる筋肉を変えていこう

スクワットは下半身の王道的トレーニングですが、フォームによってメインターゲット筋が変わってきます。
家にダンベルやバーベルなど、道具が全然なくてもスクワットのバリエーションをいくつか持っておくことで、「今日は太ももメインにしよう」「明日はヒップに効かせよう」などマンネリを防ぐことができますよ。

では、スクワットのバリエーションと効果の違いについて書いていきます。

【体幹の傾斜角度と重心のかけ方】

上半身の傾斜角度によって主に効いてくる部位が変わってきます。さらに同じ上体の傾斜角度であっても、重心を踵側にかけるかつま先側にかけるか、外側にかけるかでも使う筋肉のバランスが異なります。

↑開始姿勢は全てこのように、足を腰幅に開いておなかに力を入れて立ったところからスタートします。

教科書的角度

いわゆる教科書などに書いてある王道のスクワットです。

↑このように〈常に上体とふくらはぎの傾斜を平行に保ったまま〉で、スクワット動作を繰り返していきます。
足首の真下(踵の少し前)に重心を置く意識を持ったままで、上下動作を反復していきましょう。
このスクワットは、腹筋と背筋、ヒップ、太もも、ふくらはぎの筋肉をバランスよく使うことができます。

上体を前傾させる

背骨は伸ばしたままで、上体を前傾させていくスクワットです。

↑開始姿勢は先ほどと同じですが、このように上体を前傾させながらスクワットをおこなうことで、ヒップ、背中、太もも裏側などカラダの後面の筋肉に力が入りやすくなります。
重心は、踵側にかけると、ヒップをより意識しやすくなります。

上体を立てる

今度は、上体を垂直方向に立てたスクワットです。

↑このように上体を立てることスクワットは、太もも前面に力が入りやすくなります。
重心を前側にかけると、さらに太もも前面の大腿四頭筋に効いてきます。

【スタンス幅】

両足の横方向スタンス幅によっても、メインに使ってくる筋肉が異なります。

両足を外側方向に拡げるほど、内ももの関与が大きくなってきます。
内もものシェイプアップをメインにしたい場合は、お相撲さんがよくおこなう〈四股踏みスクワット〉、別名ワイドスクワットがオススメです。

【その他】

スクワットは、両手をダランと垂らすのもありですが、バーやダンベルを利用するスクワットもあります。今回はバックスクワット、フロントスクワット、踵上げスクワットの3つをご紹介します。他にハックスクワットなどもあります。

バックスクワット

バーを首の後ろに置いておこなうスクワットです。

↑バーベルスクワットで有名なバックスクワットですが、フォーム習得が比較的簡単な反面、キツくなると代償しやすくなるスクワットとも言えます。


よくある不良例では、このように上体が前に突っ込んだり、背骨が丸まったりします。
不良姿勢になっても、バーを保持しやすいのが、バックスクワットのデメリットとなりますが、フォームを習得がしやすいため、初心者でも比較的トライしやすいです。

フロントスクワット

バックスクワットでは首の後面ですが、フロントスクワットでは首の前面(鎖骨の上)にバーを保持しておこないます。

↑このようにバーを首の前面に置き、上腕を床と水平に近くなるようにセットします。腕でバーを保持するのではなく、体幹と下半身で支えていきます。ゆえに、バーは鎖骨の上に乗っかっている感覚です。
このフロントスクワットは、バックスクワットと異なり、フォーム習得が難しい反面、代償動作が出にくいです。背骨が丸まったり、前傾し過ぎるとバーが床に落ちるか、腕に力を入れないとバーを保持できなくなります。
膝が内側に入らないように、気をつけましょう。

踵上げ

踵を上げてスクワットをおこなうことで、ふくらはぎの筋肉を主に使いながら、太もも、ヒップ、上半身を鍛えていくこともできます。


↑このように動作中ずっと踵を上げておくことで、ふくらはぎの深層筋と表層筋をバランスよく鍛えることができます。
指で床を噛む(足指が曲がる)ことは、外側に重心を変位させて、ふくらはぎ外側に効いてしまうため、母指球と小指側に均等に体重が乗るように意識しながら、おこなってください。

【まとめ】

本日はスクワットのバリエーションについて書いていきました。
スクワットって簡単そうで、奥が実は深く、今日ここでは書いていませんが、動作タイミングなども大切になってきます。
例えば、膝が曲がる動作が早い方、股関節優位にスクワットをおこなう方など、タイミングでも使う筋肉が変わります。

これについては、また書いていきますね。

くびれ美人代表 畑紀寿

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