「水泳って痩せますか?」良くいただくご質問です。
パーソナルトレーナーの資格を取得し活動する前までは、ジムに立って指導、そしてプール監視もし、プールだけ使われるお客様、併用される方、ジムだけのお客様の体型と活動を観察することができました。
80歳くらいのおばあちゃんが、約1時間悠々と泳いでいたにも関わらず、ダルンダルンのカラダだったのを今も鮮明に覚えています。
この質問に関して、私はその方の水泳歴、取れるトレーニング時間を見て回答しています。
結論から述べると、水泳で痩せる人、痩せない人がいるということです。
【水泳の特性とダイエット】
「水泳で痩せますか?」という質問が生まれる理由の1つに、〈水泳選手=バランス良いカラダ〉というイメージがある可能性がありますね。
確かにオリンピックに出るくらいの選手は、いい感じで体脂肪がついていて理想のように見えるかもしれませんがら、オリンピック選手の水泳の練習量は凄まじいものがあります。
ちなみに、私がサラリーマン時代に勤めていたジムのプールインストラクターは、現役時代2時間半で約8km泳いでいたとのことです。この選手は、アマチュアです。オリンピック選手はレベルがこれ以上でしょう。
その選手と同じくらいの練習量ができますか?
無理ならば、水泳ばかりをしている知り合いの一般人を見ることをオススメします。
私の経験上、そんなに泳ぎ込んでいない一般人の方で、水泳だけしかしていないにも関わらず、いいカラダに変化した人は見たことがありません。
この泳ぎ込むとは、1週間に5km以上をインターバルトレーニングなど、泳ぐ時には80%~全力で泳ぐことを指します。
1回の水泳トレーニングで1km泳いでいたとしても、タラタラのんびり泳ぐだけでは、私は効率的に痩せないと確信しています。
その理由を書いていきます。
特性
水泳には〈浮力〉という特性があります。これは重力環境下で生活している人間にとっては、逆方向に働く力となります。
重力は、物体の中心から垂直下方向に働く力ですが、浮力は逆の、物体の中心から垂直上方向に働く力なのです。
前のプール専門のインストラクターは、よく事務所やフロントで立っていると「陸はキツイ…重力を強く感じる…」とつぶやいていました。
体重が同じならば、筋肉が少なく相対的に体脂肪が多い方が、浮きます。
この特性を知っておく利点は、例えば重力環境下では、どんな人でも重力に負けないようにしながら、ウォーキングなどの運動をこなす必要がありますが、プールではそうではないということです。
体脂肪が多く、泳ぐ技術がある程度あれば、プールでただゆっくり1時間泳ぐことはそんなに難しくなくなります。
運動強度が低く、消費カロリーは小さくなるんです。
プールでダイエットできる人
もうここまで書くと、勘の良い方は分かるかもしれませんね。
プールでダイエットしやすいケースでは、まずは全力で泳ぎ込むことが挙げられます。
例えば、息継ぎなしで25m泳ぎ20秒restのインターバルを40本おこなうとすれば、1kmしか泳いでいなくてもダイエット効果は高まるでしょう。
ただ、のんびりゆっくり泳ぐならば、私は外で1km歩いたほうがいいと言いますね。
もう1つは、素人か玄人かということです。
素人の方では、25m泳ぐのもしんどいでしょう。カラダの使い勝手が、プールでは体得できず、消費エネルギーが高くなります。
プールを習いたての子供は帰宅後すぐに寝る可能性がありますが、2~3年経過すれば寝る可能性は低くなりますね。
素人であればダイエットしやすいということです。
プールでダイエットにしくい人
もう書かなくてもいいかもしれませんね。笑
ダイエットがプールでしにくい方は、水の中にいることが長い方、すなわち慣れている方が、強度を低く設定して泳いでいることを指します。
いくら時間を長く泳いでも、強度が低いとなかなか痩せませんよ。笑
もちろん長い時間泳ぐと消費カロリーは増えますが、浮力があるため効率的ではないですね。
【まとめ】
泳いでダイエットできるのかについて書いていきました。
要約すると、その人その人の水泳経験、運動強度で異なるということですね。
このほかには、プールは水温が低く設定されているため、体脂肪を溜め込みやすいと言う方もいますが、私自身はそこはあまり影響がないと思っています。
参考になれれば、嬉しく思います。
くびれ美人代表 畑紀寿